手書き図面の書き方講座へようこそ!
講座に参加いただきありがとうございます。
第一回目なので、
知識で上手な手書き図面は書ける!
という事を体験していただきたいと思います。
まずは、以下のようにモノトーン仕上げで
素早く手書き図面を仕上げる手法を
身に着けて頂きますね。

1:3Dパースの時代にわざわざ手書きで?
僕は10年以上手書き図面を書いてきて、
この業界にいる限り本当に有益なスキルだと思っています。
本当に役に立つの?と思うかもしれませんね?
実績や表彰など、その成果は別の記事やプロフィールでも僕が自慢げに紹介していますが、
10年以上、300枚も書き続けているという事実が何よりの証拠だと思っています。
役に立たなければアーキトレンドなど3D連動CADなどが当たり前の時代に、
わざわざ手書き図面なんて、書きません(笑)
もちろん僕はアーキトレンドも3Dパースもバリバリ使いますよ。
ですが、1発目の提案は手書きにこだわります。
1発目のファーストプレゼンが終わればCADに移行します。
そうですこの1発目で印象づけて、
ファンになってもらうために手書きで図面を書いているんですね。
何よりお客様がビックリしてくれる、喜んでくれる
これが、効くので僕はやめられません。
僕の事を「すごいっ!」と言ってもらえる感覚は自己肯定感を
爆上げしてくれますし、当然周りからの評価にもつながります。
ぶっちゃけ、手書きが上手な人が増えすぎて僕とバッティングすると困りますが、
広い日本でそんなことはまずないだろうと思います。
本当は遊びたいし、家族や恋人との時間も欲しいはずなのに
この講座に参加して頂いたあなたに、
一撃で力がつくように、手書きの方法公開していきますね。
是非手書きの魅力を体験しながら、
提案書を出した直後に「すげー、手書きですか?」という
感嘆の声を引き出し、お客様を喜ばせてあげて下さい。
また、HPやInstagramでバリバリの手書き図面をUPすることで、
おなたの設計力を見せつけて注目を浴びる、
なんだか気になるWEBページの作成も
めちゃくちゃ容易になる事でしょう。
実は簡単に習得できるのに、効果は絶大です。
2:必要なのは絵心ではなく知識、習得も簡単
最初に誤解を解いておきます。手書き図面を書くために必要なことは・・・
絵心ではなく知識 だという事です。
そして知識なので、知ってしまえば終わりなので習得までは
あっという間だという事です
全員もれなくココを勘違いしています。
フリーハンドで、パースのような図面は絵心・結構な練習量が必要ですが、
定規を使って描く 間取り図(平面図)立面図は
絵心なんていりません。
ちょっとしたコツと着彩する為に適したペン・商品を
知っているかどうかだけです。
僕は何人もの新人に教えてきたので、これは間違いないです。
そもそもここを勘違いしているので、
「私には絵心ないし手書きなんて無理だわ・・」
となっているのではないでしょうか?
さらに言うと上手になるまでに
相当練習しないといけないと思われている場合がほとんど。
練習する暇なんてないし、やっぱいいや・・・
もったいなさすぎです。
この業界にいる限り
生涯有益なスキルなのに
知識さえあれば直ぐ書けるようになるのに・・・
逆に言えばみんなできないと思っているから、
手書き図面を書ける人がおらず、書ける人の独壇場が出来上がっています
インスタで手書きの間取りを上げているアカウントが少しだけありますが、
どれも個人で1000、2000以上のフォロワーのアカウントばかりです。
サクっと学んで書けるようになると、差別化は楽勝ですよ
ポイント
絵心ではなく知識・習得も簡単
3:見た目のよい図面を書くための原則
綺麗な図面を書くには知識だ!とお伝えしましたが何を知っていれば綺麗な図面を書くことができるのか、理解しておきましょう。
- 線を描くための道具・着彩に適したペン
- 下書き線の2つのテクニック
- 相性のよいカラーバランス
たったこれだけです。
逆にたった3つしかない項目のうち1つがダメだと急に素人みたいな図面になるので、なめてはいけませんよ。
4:必須道具


大したことないように見えますが、
綺麗なメリハリのある図面を書くには
優れた商品ばかりです。
業界にいる方であれば聞いたことあるメーカーのペンだと思います。
ペン・三角定規
- ステッドラー ピグメントライナー 0.3mm ブラック(ペン入れ全般)→代替品:フリクションペン(消えるボールペン)
- ステッドラー 製図用シャーペン0.5mm 濃さB(下書き用)→代替品:普通のシャーペンでもOK
- 三菱 ペンポルダー(左から2番目の茶色いやつ) →代替品:普通の鉛筆(Bか2B)でも全然OK
- ステッドラー ルモカラーペン(油性)M ブラック →代替品:ラッションペン
- ステッドラー 製図用三角定規 マルス564 21TN21cm→代替品:普通の三角定規でもいいがなるべく大きな物
- アルミ製定規 面取りしてあるタイプ→代替品:普通の15cm定規でも可
面取りしてある定規の何が良いのか、ちょっと解説しておきます。

面が取っていないとペンを入れた時、
定規の裏にインクが滲んでしまい擦れた感じなる時があるので、
面が取ってある定規だと滲まずに綺麗な線を書くことができるんですね。
またペンホルダーは太い鉛筆芯を使えるペンですが、
塗りつぶしに使うだけなので普通の鉛筆でも全く構いません。
5:あれば便利な道具
キレイな図面を書くには正確な平行線を書く必要がありますが、
平行線を書く方法は主に3つあります。
- 三角定規を使う
- T定規を使う
- 平行定規を使う
上記の3パターンですが、今回は費用も掛からず
とにかく直ぐ実践できるように①三角定規を使う方法で実践していきます。
ただ、T定規や平行定規があると平行線を引く時に非常に便利です。
建築士の方なら製図試験の時に平行定規を使っているから分かるはずです。
平行定規は資格試験の時以外にも使い道があるのです(笑)
実は実務でも活躍できる
めちゃめちゃ便利な道具なので
捨てないでくださいね。


6:手書き図面完成までの流れ
とりあえず大まかな流れを最初に説明しておきます。といっても簡単ですが、
step.1
図面の準備
step.2
トレーシングペーパーにトレースする
step.3
トレースしたものをコピーする
step.4
コピーしたものに着彩をしていく
step1手書きにする図面を準備する
手書き図面に変換する場合は
CAD図面でも 鉛筆で書いたラフ図面でもどちらでも構いません。
どのみちトレースするだけなので。
ただし、縮尺のサイズは1/100としておきましょう。
A3サイズにレイアウトするには1/00で十分です。
では早速以下のような図面を手書きに変換していきますよ!

Step2 トレーシングペーパーにトレースする
トレーシングペーパーにトレースするだけなのですが、注意点が2つ
トレースの注意点
- 線の角はキレイに留めない。少しでもいいからハミ出すように書く
- 清書は必ずペンを使う。(シャーペンは下書きのみ)
1.線の角はキレイに留めない
これもただの知識ですね以下の線「四角」でプロっぽく見えるのはどちらでしょうか?

もちろん2番の方ですね。
しかも綺麗に止めなくてよいので多少雑でも・・・
いやむしろ多少雑な方がプロっぽく仕上がるのです。
ポイント
交差する線は綺麗に止めない!数ミリ突き出すように書く!
これも特に練習なんかいりませんよね?
プロっぽくカッコいい図面を書くにはどこに気をつければ良いかを
知っているか、知っていないかだけの違いです。
上手な手書き図面を書くという事はこの知識の積み重ねなんですね。
なので、絵心なんていらないから心配しないでね、
という根拠はこれです。
2.清書は必ずペンを使う
トレペをコピーするんだから、
シャーペンでもいいんじゃない?と思うかもしれませんが、
ペンとシャーペンではコピーした時の線の濃さ、
メリハリが全然違います。
シャーペンの線だとコピーした時に
ボヤっとした仕上がりになってしまいます。
ボヤっとした仕上がりは優しい印象を与える反面、
お絵描き感、つまりは素人感を出してしまいます。
必ず「ペン」を使いましょう。
今回は ステッドラー ピグメントライナー 0.3mm
を紹介しています。
インクの出等が絶妙でとても書きやすく綺麗な線が描けます。
とりあえず今すぐ練習したい場合は
普通のボールペンや
消えるボールペン(フリクションペン)でも構いません。
とにかくシャーペン仕上げは絶対にダメという事です。
これも大切な知識の一つですよ。
ポイント
仕上げ線は必ずペンを使用する。シャーペンで仕上げない
では早速実際にやっていきましょう


トレースしたい図面の上にトレペを置いて、
マスキングテープで角をテーブルに固定します。
ドラフター・平行定規やT定規といった道具を持っていればよいですが、
今回はだれでも直ぐに実践できるように
三角定規を使って平行線・垂直線を書く方法を紹介していきます。


上記のように三角定規をマスキングテープで固定し、
それにもう一つの三角定規を当てスライドすることで
平行線を書いていく事ができます。


早速ペンを使って壁の部分を書いていきます。
ドアや窓の部分も気にせずどんどん線を書いていきましょう


壁の線をサッと書き終わったら、
窓やドアになるところにフリーハンドでいいので
線を入れておきます。
端々と真ん中に入れておきましょう。
真ん中に入れておくとプロっぽいですよ。


続いて直角の線も入れていきましょう。方法は同じです。
三角定規を片方をマスキングテープで固定し、
もう片方の三角定規を当ててスライドすれば
平行な直角ラインを書いていく事ができます。


どんどん書いていくとこんな感じに出来上がってきます。



ドアや折れ戸等はトレースすればよいので
こんな感じでOKです。


キッチンやお風呂等のペン入れしていきます。
さらに、テーブルや椅子などの家具も
トレースしていきましょう。


洗面やトイレなどもペン入れを終えた状態は
このような感じです。
コレで細いペンでのペン入れはほぼ終わりました。
ここから壁のペンを入れていきます。
使用するペンは冒頭でも紹介していますが、
ステッドラー ルモカラーペン(油性)M ブラック
というペンです。




やはり太い線が描けるペンが適していますが、
ラッションペンでも良いです。
トレースする図面にはありませんでしたが、ベットと机も書き加えていきます。






1/100サイズですので
- シングルベット 1cm×2cm(1m×2m)
- ダブルベッド1.5cm×2cm(1.5m×2m)
- 学習机 1.2cm×0.5cm(1.2m×0.5m)
として表現しています。
家具は
LDKにダイニングテーブル・ソファ・テレビに加え
各部屋のベット・机
までは表現しておきましょう。
これ位家具はレイアウトしてあると
生活感のある図面になってきます。
あまり家具やレイアウトされていないと、
面白みのない図面になってしまうので注意です。
もっと書き込みができる人は
どんどん書き込んで見ると良いですね。
例えば・・・
- 和室のテーブル・座布団
- 子供部屋のラグ
- etc・・・
さてここからトレペを使う事でしかできないテクニックをご紹介します。
フローリングの線や玄関のタイルなどの床の模様は
トレペを裏返して裏から、シャーペンで線を書いていきます!


こうすることで、コピーと取った時、
自然と薄い線となってコピーされるので
メリハリのある綺麗な図面を仕上げることが
できるのです。
こういった所も絵心ではなく知識です。
知ってさえいれば簡単に濃淡をつけた線が
簡単に書くことができるんですね。
ポイント
フローリング・タイルの模様はトレペの裏からシャーペンで書く!




フローリングの線を裏からどんどん書いていきます。




これもテクニックですが、
トイレや洗面、UBなどはタイル模様で床を
書いておきましょう。
手書き図面はできるだけ色々な
書き込みがある方がプロっぽく見えてきますよ
さて、最後に部屋名を入れておしまいです。

部屋名は英語で、かつ小さく書くことがポイントです。
小さく書くことでプロっぽく見えてきます。
コレを漢字で大きな字で書いてしまうと、
急に素人感がでるので注意です。
ポイント
部屋名は英語で小さく書く
続いて立面図も細いペンでトレースしていきます。



線が少ないので一瞬で終わりますね。
さてここでもフローリングの線を
書いた時のテクニックを使っていきます。
裏から外壁の模様を書いていきます。




トレペの裏から外壁の模様を描いていきます。
ラインを入れる場所は提案したいデザインに
あわせて変えて下さいね。
続いて地面を強調していきます。
地面を強調することで
絵面に安定感が出てきます。


立面は線が少なく見栄えが良くないので、
書き込みを増やしていく事が大事です。
地面は壁を書いた太いペン+シャーペンで
上記のように線を入れていくと
地面が際立って見栄えする立面になってきます。
ポイント
地面は太いペン+シャーペンで強調する


図面のメリハリを出すために
影を書き加えるとさらに
見栄えする図面になってきます。
こちらも壁を書いた太いペンで影を書いていきましょう。

これでトレペの作業は終わりました。
お疲れ様でした。
Step3トレースしたものをコピーする
トレースが完了したら、コピー機で
コピーしたものに着彩をしていきます。
原稿(トレースが完了したもの)があるので、
着彩で失敗してももう一度コピーすればよいので、
この点でも安心して着彩していく事が出来ますね。
立面図であれば、
カラーを変えたものを2パターン提出する
といった事もできます。

コピーをとるとこんな感じです。
分かりずらいですけど・・(笑)
Step4 コピーしたものに着彩をしていく
今回はササっと手出来るように平面図は
- テーブル・カウンター・ベッド・ラグ
- 植栽
- 水回り
の着彩をしていきましょう。
これをやるだけでもグッと見栄えがUPしていきますよ
また立面図は
- 窓の塗りつぶし
- 屋根、外壁の塗りつぶし
- 植栽の表現
をやっていきましょう。
立面図もこれをやるだけで
突然のプロっぽさになっていきます。
平面図の見栄えをUPさせる


コレからどんどん図面の見栄えを
よくしていく作業に移ります。
まずは水回り部分を鉛筆で黒く塗りつぶして
しまいましょう。
画像はペンホルダーを使ってますが、なければ普通の鉛筆で十分です。


ラグを少し毛羽立っているような表現をしたいので、
ラグの縁にギザギザや小さい縦ラインを入れていきます。
そして適当に、本当に適当で構いませんので
小さな点をつけていくとそれっぽく仕上がります。
間取り図をさらに見栄えさせる為に
植栽を書き加えていきます。


今回は敷地境界などを書いていないので、
適当に植栽を書くと手書き図面ぽさが出てよいです。
一旦鉛筆で下線を入れています(上)
植栽は、一つの木をフリーハンドの二重丸で書いていく
さらに、小さな三角形のを2~3個書き加え、
木の中心に点を入れておきます。



ペン入れをした植栽は、鉛筆で塗りつぶしておきます。
図面は前述していますが、
書き込みが増えれば、どんどん見栄えしてきます。
なるべく余白のような部分がなくなると良いです。
立面図の見栄えをUPする


窓を鉛筆で黒く塗りつぶしていきます。
立面図を超カッコよく見せる工程に来ました。
植栽の書き込みです!





これは少しだけ練習がいるかもしれないので、
実演の動画を載せておきます。
いよいよ難しいと思えば
特典として手書き植栽をトレースできる
プレゼンシート(PDF)を差し上げるので
印刷してトレースしてください。
トレーシングペーパーを使うという事は
ある意味裏技的なことができるんですね。
これは手書きに慣れている僕たちでさえ
使う技術というか、知識なのでどんどん
トレースして自分の書く図面の見栄えを
良くしてみて下さいね。
ポイント
難しい部分もトレースしてしまえば何でも書ける!

これで立面図も完成しました。お疲れ様でした。


最初の機械的な図面が随分と目を惹く図面に変わりました。
これをあなたから出されたら、
クライアントはあなたに注目すること間違いありません。
直ぐ実践できるはずですので、
さっそく試し切りしてみて下さいね。
何度も言いますが、
上手な手書き図面は良く見せる為の
テクニックを知っているか知っていないかだけです。
知識さえあれば一瞬で上達します。
ポイント
上手な手書き図面に必要な事は 「絵心」ではなく「知識」
お疲れ様でした!
追伸:プレゼンシート特典

公式LINEの限定特典です。
手書き図面を書く時に
トレースして使える
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